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超かんたん技工に必要な歯周学(4) |
初 期 治 療 | ||
初期治療の意義 | ||
初期治療とはプラークや歯石を除去して歯肉の炎症をコントロールします。初期治療では下記項目の全てを行うものではありませんが口腔清掃指導とスケーリングは、ほどんとの患者さんに行われ、他の処置は適宜症状に応じて実施されます。 |
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・口腔清掃指導 | ||
・スケーリング | ||
・ルートプレーニング | ||
・咬合障害の除去 | ||
・斬間固定 | ||
清掃領域の分担 | ||
それぞれの清掃領域でクロスするところもありますが、はっきりと区別しました。 今後は、患者さんの清掃領域をセルフケア(Self Care)医療者による清掃領域をプロケア(Professional Care)と呼びます。 |
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セルフケアとは | ||
人が生きていくうえで鼻から入る酸素と、口腔から入る酸素・栄養素以外は直接外部と接触していません。したがって呼吸、摂取、咀嚼、嚥下、発声をつかさどる口腔諸機能は生命を維持していくうえで如何に大切かをしっかりと理解していただきます。虫歯や歯周炎は細菌から発症することを考えると食事前に手を洗うことと同じように、お口も食事前に細菌を洗い流して肺や胃に行かないように防御することも必要です。 勿論食事後はその細菌に栄養素を与えることのないよう素早く清掃することは周知されていると思います。 つまり、お口は湿度、温度、栄養が揃っており細菌にはとても快適な環境なのです。そして好気性菌は虫歯を作り、嫌気性菌は歯肉炎から歯周炎と発病させていくのです。 つまり、ご自身で対抗できるのは細菌に栄養がいかないようにシャットアウトするしかないのです、そして毎日ケアできるのは自分自身しかいないのです。 |
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プロケアとは | ||
・歯面・歯間清掃研磨 | ||
機械・器具使って縁上の歯石等を除去し、滑沢な面をつくりセルフケアし易いようにします | ||
・縁下歯石の除去 | ||
付着堆積物を取り除くために縁下深くまで器具をいれることもあります | ||
・根面滑沢 | ||
根面に存在する凹凸をなくし細菌の停留を防止する | ||
・フッ化物塗布 | ||
齲蝕予防・知覚過敏や充填の前処置につかい歯質を強化します | ||
・生活改善と栄養指導 | ||
規則正しい食生活の維持やリスクの高い方へのアドバイスなどを指導する | ||
スケーリングとルートプレーニング
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2-5 |
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スケーリングとは | ||
歯面に付着した歯石や歯垢をスケーラーや超音波スケーラーを使って機械的に取り除くことです。 | ||
ルートプレーニングとは | ||
歯根面に付着した歯石と軟化セメント質を除去し根面を滑沢化して細菌の停留を少なくする 手技やシャープニングについては聖書をご覧ください。 |
代表的な鋭匙型キュレット(Gracey Curettes)G-CカタログよりG1〜G18) |
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再評価の重要性 | |||
初期治療後の再評価には重要な意味があります再度診査し前回のデータと比較し、それまでに行った治療の正当性や今後の方針決定を左右しかねない重要なステップです。 | |||