総義歯の考え方 ・ 義歯に関係する筋肉
義歯の成否につながる筋肉
模型の見方とランドマークから
咬合の重要性
狂いの発生源
 

超難解 総義歯学(3)
模型の見方とランドマーク&咬合床          2007.1.15

久しぶりに上下総義歯を作ります、これを機会に再学習してみたいと思います。
あいまいな知識や飛ばして読み進んだ箇所を、今一度読み返してここに記憶しておこうと思います。
難しくて、間違いがありそうですがチャレンジしてみます。


上顎は両側最遠心の2歯に根面マグネットが装着されています。
主訴は現在装着されてる人工歯の排列と大きさが不満とのことで来院され、当ラボで作り直すことになりました。スタモで見る限りは上手な義歯が入ってるのですが・・・
残存歯唇側部床縁はアンダーカットがあり短く設定し、その他の床外形は総義歯に順じます。
多分個人トレーで印象されてるようですがとても綺麗な印象と、院内技工士さんのきめ細かな
テクニックでいつも完璧な模型を送ってくれます。 感謝


画像のように上顎臼後結節後方にあるハミュラーノッチ部に一条のヒダが現れています、
ここは大きく開口すると下顎の臼後三角(レトロモラーパッド)から上顎方向に翼突下顎ヒダが伸びて小帯のような状態で現れます。


また下顎臼後三角部も両側に三角状の小帯のようなものも現れます、模型を注意深く観察
してみましょう。
上下顎とも蝋堤を作るときはこの部分を避けなければならないと思います。
青いラインは咬合床の高さです、レトロモラーパッドの1/2から上方1/3に設定しています。


前方では舌小帯が存在し、後方大臼歯部付近では顎舌骨筋が顎堤の上方に付着しています。
この筋が嚥下時に緊張し付着部位が挙上されるので、床外形は筋付着部と同じ位置にとどめるか
越えても2mm程度とします、。
矢印付近の顎舌骨筋は下方に位置しているが、その上に舌下腺のっていてそこまで延ばすことができません。
しかし他の部分より幾分深く入れることができるので前歯部から大臼歯部にかけてS字上カーブを呈するようになります。ここは歯槽舌側溝と呼ばれています。
また、顎舌骨筋の付着部位は変わることがありませんから、顎堤が吸収するほど歯槽頂付近に
現れてきます。


矢印付近は咬筋と頬筋が義歯辺縁部に影響を与え、青い矢印部分は咬筋の緊張による
凹面が現れ、オレンジ部分は頬筋が存在するが筋束が前後方向に伸びているためあまり影響を
うけない、したがって頬側にある程度伸ばすことができ咬合圧を受け止めうる部分であります。


上顎の咬合床を作るにあたり、ランドマークを元に基準腺を模型に記入します。
まず切歯乳頭後方に正中線と直交するように横にラインを引き、約7mm前方に平行移動すると
中切歯切縁が位置すると言われています。
また、切歯乳頭後方ラインと臼歯部ラインと交わる位置より約1mm前方に犬歯尖頭が
位置すると言われています。
次に、臼歯部のラインは歯槽頂部に舌側歯肉縁の残遺壁が残っている場合は、それを基準に
引き現れていない場合は第二大臼歯部と小臼歯部の中央を結んだラインを記入します。
このラインが必ずしも人工歯の中央溝とは限りません、下顎人工歯の位置を優先させて排列を行ないます。


下顎咬合床は齦頬移行部の最下方より上方に下顎前歯の切縁が位置し、臼歯部では歯槽頂線を
連なるラインを記入します。
このラインをまたぐようにして臼歯部を排列しますが、小臼歯部ではラインより外側に
排列しないと舌房が狭くなり上顎の排列にも影響を与えます。


Before咬合採得After
上下咬合床の高さはそれぞれ齦頬移行部の最下方から計測し、画像のように設定します。
ただ、排列時前歯部に被蓋を与えるため下顎前歯部は1〜2mmほど短くても構わない
と思っています。 不安!
上述のようにランドマークを基準に作った咬合床を咬合採得後咬合器にマウントしたのが
右図です。左は、咬合床を作った時点で撮影したものです。
このように調整が少ないことは滅多にありません偶然です。(*^_^*)


排列・試適で発送しました。

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