最新記事                     2007.1月分
2006年QDTシンポジュウム V:Hのフォロー2007.1.27
このホームページをご覧いただいた方からのメール

先日突然メールをいただきました。始めての方からのメールはジャンクに振り分けするよう設定してあり、危うく削除するところでした。
私は最近ジャンクメールが非常に多いので相手側が気付くような件名か、 名前を入れるようにしております。
それはさて置き。

そのメールは私が受講した2006年QDTシンポジュウムの講師(技工士さん)の方からで、私のホームページをご覧いただいた感想と大きな間違いのご指摘でした。
感想や修正のご指摘は孤独なHP作りの側面からの応援と思っており、頂いたときはとても嬉しく感激いたしました。
最新記事2006.10.17で疑問を投げかけて以来、結果を報告していなかった部分の解説をしていただきました。
DT&Drのコミュニケーションワークがメインテーマで、その方々の演題は”審美修復治療における補綴的考察と対応”です、前半はシェーマ(図式)を多く使いAxial Crown ContoursからOvate Ponticそして修復治療の目指す指針をお話されました。
最後の臨床ケースは多分2症例だったと思いますが、とても術前と術後が同じ患者さんとは思われないようなすばらしい臨床を提示され解説されていました。 感動

また、QDT2007/1月号”イ
ンプラント上部構造のサブジンジバルカントゥア”の論文も読み応えがあり、日々の迷いから解き放たれるような内容でした、次号も楽しみにしています。
お二人のホームページをご紹介しておきます。  

日高豊彦先生http://www.hidaka-dental.com/index.html
高橋 健先生http://www.smile-exchange.com/

Gull wing & V:H=1.5:1 ←大きな間違いV:Hの数字が逆でしたm(__)m

メールと添付ファイルを公開いたします、尚メールでの解説とスペースの関係で説明不足のところはお二人のご講演や論文を参考にしてください。


V:Hの件で気付いたのですが、記事ではV:H=1:1.5と記述してありましたが間違いなければV:H=1.5:1かと思います。添付いたしました図ではVertical : Horizonntal =1.5 : 1で図説してあります。
原著のほうで確認していないので非常にあいまいですが、○○先生の話ではそうだったはずです。

前にお送りした図は、ちょっと殴り書きでお恥ずかしいのですが、HPに転載されるようでしたらもう少し詳しい図をまた殴り書きですが書きましたので添付いたします。

私の認識では一般に広く知られているBiologic Widthには個人差があり、1961年のGargiuloの原著においても個体差の平均を取って、Biologic Widthを2.04mmと発表しました。
その後、1984年にNevinsがBiologic Widthについて3.0mmと発表し、いくつかの論文が発表されたわけですが、全て個体差の平均値であったために、現在概念として約3mm程度であろうと認識されているのだと思います。

しかし個体差による数値が結構ばらつきが合ったために、後の臨床家が基準を持つためにベインストロームの論文 (読んでないので詳しい所はわかりません<(_ _)>) からV:H=1.5:1を持ち出したのだと認識しております。

要は歯肉が厚いタイプではBiologoc Widthは長くなりやすく、薄いタイプでは短くなりやすいという。
ひとつの臨床基準を作り上げたのではないかと考えます。
また、MaynardやJhon Koisの分類では骨と歯肉の厚みや高さに着目し、臨床上の固有のBioTypeを鑑別することで歯周組織の反応を予測することも重要なファクターとなったのではないでしょうか?
最近ではその個体差をさし、Individual Biologic Widthなどという言い回しも見受けます。

Biologic Widthに関する私の認識は上記の通りですが、異論は多々あることと思います。

PS:補足ですが、天然歯周囲のFree Gingivaとインプラント周囲のそれとは異なるものとして区別するほうが良いように思っています。天然歯で言うところのV:Hは当てはまらないと・・・。
根拠はまだまとまりきっていないのですが現状として私見ではそう思うところです。


以上です。
技工士には馴染みのなかったBiologic Widthと言う言葉が、インプラント補綴に係わるようになると歯肉縁下を技工士の裁量で作られる場合もあり、この周囲組織の知識とメカニズムを知らなくして作る訳にはいきません。
付着や結合と言う概念のないインプラントにおいて周囲組織の安定は何処に由来するのか、まだまだ未知の世界が存在してるように感じています。

生体の免疫力か
術者の技量か
インプラントシステムなのか


今後も”再評価(経過観察)”が謎を解くカギと心得て日々臨床に励みたいと心に誓っております。
追伸は管理者に対して、今後の勉学のテーマを与えていただいたと解釈しています。 感謝
日々のお忙しい中で疑問にご回答をいただきまして有難うございました。






2007 Hitachi Dental CT Meeting に出席2007.1.21
歯科用CTで何が変わったか

1月21日秋葉原にて日立メディコ主催のX線CT(Computed Tomography)のミーティングに出席してきました。
久しぶりの秋葉原、メイドスタイルの若い女性がいないかキョロキョロしながら真新しい22F建てのおしゃれなビルに向かいました。
会場は120名分の座席が準備されていて午前中は空席もありましたが、午後には満席になっていました。
内容は歯科用CTと医科用CTの違いから始まりインプラント関連が3題と矯正関連が1題の講演内容でした。
まず、歯科用CTのメリットは医科用と比べて照射野が狭く、したがってX線被爆線量が1/5 であること、 コーンビームCTは面センサーに、X線を 円錐状(コーン状) に照射し、2次元データを取得し、そのため1回転(約10秒)の撮影で5分後に3次元画像を作成できるそうです。
また、歯科用は医科に比べて90倍の分解能をもっているから歯科の局所画像診断に最適だそうです。

では歯科の分野でいかに活用されるのでしょうか?
インプラント治療では、オルソやデンタルでは見られない角度(前頭・矢状・水平)を画像で得ることができ、埋入を三次元で捕らえることができるのは勿論、骨密度や筋肉の状態もレンダリングされ3D画像をモニターに表示することができます。
歯周治療では骨の吸収状態を、歯内療法では根管内を外科では埋伏歯等の状態をを
リアルに3Dで映し出していました。
根管内の状態をスライド全面に立体で映し出されたときは、感動ものでした。


診えなかったものが診え
判らなかったことが判り
できなかったことができる


キーワード”診断が治療を変える”を痛感した1日でした。
今後CT情報の診断を如何に技工と関連つけるか、私達の課題のように感じました。

昨日のCTの講演会で昼食後、席に戻ってみると隣に二十数年ぶりの、元IDAのドクターが座っていらっしゃいました
新宿の林揚春先生の分院を任されている先生で退職以来の再会で、つい色々な情報を聞きたくて話込んでしまいました。CTの講演と先生のレクチャーで2倍有意義な時間を持てました。 
 感謝
日々の仕事の中で解決できずに悩んでいたインプラントの事案に、ご回答をいただきましてスッキリした気分で家路に着きました。
この機会を与えていただきました大野先生に感謝いたします。





患者さん管理と自身の評価2007.1.9


当ラボでは新規にケースが届いたときには、その患者さんの履歴をすぐに検索することができます。
検索には、入力する時間を含めても15秒くらいで過去16年間のデータを表示することができます。

1995年当時日本語データベースで有名な桐Ver,5なるソフトでアプリケーションを作り
納品書をデジタル化できるようにした結果です。
以前のデータもパソコンに入力し合計16000行になります。
したがって、自分で作った技工物の経過観察ができ、
技工物の調整量や変化を時系列で模型と対比することで、患者さんの管理と自身の
評価ができます。


入力は簡単で姓名のひらがな数文字入れ、右の歯科医院のボタンをクリックするだけです。
漢字変換の必要もありません。
上の画像は (相田翔子・宮里愛・相沢葉子・落合博充・逢川欣也) のように ”*あい*” が何処かに
入っていれば表示してくれます。
Kiri Ver、8 for Windowsで作りましたアプリケーションです、130行の簡単なプログラムです。


結果です、ダウエルコアーやTEKでも関係なしに”*あい*”の含む患者さんを
検索し表示してくれます。
         
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