きょうの臨床
 
早速ハウジングを修復しました               2010.6.2

「 kojiさん」の書き込みのように、オートマークPは凹まないのにマークUのハウジングは、画像のように短期間で凹んでしまいます。これによりセントリックラッチとの位置関係に狂いが生じ、スムースに開閉できなくなる現象として現れると考えられます。
ハウジングをアルミで作成してあるため、当然コンダイルの硬度に負けてしまい磨耗することは折込済みでしょうが、意外と上面のプラスチックが減るペースより悪いように感じるのは私だけでしょうか?

そこで当方の所有している最も凹んだ咬合器を選んで修復を試みました。以前より修復方法はイメージしており、その材料も準備しておりましたが、チャレンジする勇気がありませんでした。
今般「小田中さん」の咬合器の書き込みで、ディナーを使用されている方が多いことを知り、これを機会に”人柱”となって皆さんのお役に立てればと思い実行いたしました。


修復イメージは凹んでいる部分に穴を開け、アルミより硬くコンダイルより柔らかい金属棒を差込む。その後ハウジングの湾曲に合わせて削る。
このような説明では簡単な作業のようですが、金属棒の固定と再度擦り減った時に簡単に交換できるような工夫をしておかなければなりません。
実は下のピンがそれを実現してくれる魔法のピンなのです。


左の画像をよーく見ると穴の径よりよりピンの方が小さい、なのにこの状態でしっかりと固定されて動かないのです。
自由な位置で止まりそれ以上沈むことはないのです、そして貫通している反対側からピンを叩くと簡単に抜くことができる優れ物なのです。
多分皆さんはこれまで見た事も聞いたこともない製品だと思います。
答えは感想をアップするときに・・・


このピンはブリネル硬度135でアルミより数倍硬度がありますが、コンダイルより柔らかいため耐用期間は解りません。 暫く使用してから感想をアップいたします。


お〜と 良く見るとプラスチック板のネジが緩んでいる、左右のサイドシフトの角度が違っている。
いかに適当な仕事をしているか、バレバレ
 
Denar MarkU改造のその後                2010.7.11
 
本日ある方からメールが届きました。

”魔法のピンを
考えてると夜も眠れません。”


ハイハイ解りました。
”経過観察なくして評価なし”の持論で遅くなりました、しかし結果の判断は自己責任で・・・

改造 から40日経過したハウジング内部です 。

以外に磨耗していると思われるかも知れませんが、6〜7症例以上使っています。
ただ下記記事にも記載しましたが、SUM22Lはアルミより数倍硬いだけでステンレス(SUS303相当)等を埋入すれば磨耗度合いも少なくなると思われます。
尚この硬度にも意味があります。
まあ暫くは使い込んでみようと思います。

さてお待ちかね”魔法のピン”ですが、上の画像で断面はお判りになるでしょう。
スリットが3箇所入っているのです、詳しくは発売元の大喜多株式会社のHPを

以前ある治具の試作を試みたときに数種類購入した物が在庫していた訳で、意外とこのようなピンは使い方次第で重宝するものです。

あーそうそう、その治具は完成に至りませんでした、他に良い方法が見つかったために。
 
ホビーの真相(驚きの発見)                  2010.6.4
 

左右サイドシフトの入れ替えができる。


さ らに横長穴にすることでイミディエイトサイドシフトの付与ができるように作られていた、多分。
それとも寸法公差を補正するためなのだろうか。
まだまだ隠された秘密がありそうだ。

はたして保母先生よりこれを伝え聞いていた方はいるのだろうか?

これらの真相は全てご存知でした、テクノアートさんです。(赤坂氏)
 
 
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