きょうの臨床                           
 
WOL-CERAM                       2009.12.12
 

今更ながらWOL-CERAMに初挑戦しました。

模型をご覧頂くとお判りでしょうが、ディープバイトの患者さんです。
適応症でないように感じますがドクターからの指示で不本意ながらオールセラ
ミックとなった次第です。
そこで、始めての取引によるトラブル回避のため、2枚のドロー画像と、以下の4項目に注意して欲しい旨を伝えてコーピングの製作を依頼しました。


1) 術前画像ように、前歯部21部分は31の形態になります、した
がって3の遠心部と下顎2番がガイドしますので、3の遠心部コーピングにサポートを与えてください。
2) 右画像のように下顎の犬歯・小臼歯咬頭が対合歯の歯間部に嵌合しますので、この
部分にも必ずサポートを設けてください。
3)シェードがA2の予定でおりますが、アルミナ或はジルコニアにするか迷っております。前歯をアルミナで臼歯をジルコニアとも考えていますが、未だ決定していません。
アドバイス頂ければ嬉しいです。(アドバイスの結果全てアルミナに決定)
4)ドクターの指示はCAD/CAMジルコニアでしたが、緩い適合に納得できないこともあり、当方の判断で今回はウィロセラムを選択しました、良い適合を期待しております。



結果、送られてきたコーピングを精査してみると、対合歯とのクリアランス・サポートの形状・マージンの形態・マージンの適合は期待通りのコーピングでした。
ただ、フィットが緩く感じました、これは当方の失策で支台歯にスペーサーを施したためです。
WOL-CERAMは本模型に薄くワックスをコーティングしてから積層するため、スペーサーが二重になったためにフィット感が悪くなったようです。
次回はスペーサーなしで発注してみます。


反省
1)マージン部にマージンパウダーを築成して上方への引かれを防ぐこと
2)松風ALデンチンは透明感があり明度が低くなる、そこで明度を高めるオペーキーなオペーカスデンチンをデンチンに添加するか、ワンランク明るいオペーカスデンチンをコーピングにマスキングする。
(以上、製作後WOL-CERAMからアドバイスを受けました、感謝)


大臼歯はメタルセラミックです。

つっこみ・アドバイス大歓迎
 
      
Copy right by ooyama