きょうの臨床                           
 
あー   メタルラインが・・・少なかった (・_・;)        2007.10.18
 

残すところ、左右の臼歯部インプラント補綴のみになりました。
ここでドクターから思いがけない要望が出されました”メタルラインを2mmほど出して!”
指示書ではエステニアフルカバーになっているので、通常はいかにメタルラインを出さないようにと努力しているのですが・・・
衛生士さんからの要望でレジンフェーシングではプラークが付着し易く、またその存在が目立ち難く目視しやすいようにあえて辺縁歯肉部にメタルラインを残して欲しいと要請を受けました。

立場が違えば求めるものが正反対になることもあると、ハッとさせられる思いでした。


舌側は指示のとおりにメタルラインを残せたのですが、



頬側に関しては哀しいかな技工士の性で指示より1ミリほど少なくなってしまいました。
上4枚右側

下4枚左側




これまでもセルフケアがし易いようにと歯間ブラシのサイズも指定されていましたが、要望には応えてるか判りません。
今回は患者さんの意向をお聞きしていませんが、 プロケアを行う衛生士さんの要望を取り入れた補綴物に近づいたと思われます。
確かにプロケアで定期的にメンテナンスしていただくことは当然ですが、次回受けるプロケアまでのセルフケアはそれ以上に大切で、我々技工士の拘わる上部構造の仕上がり次第で メンテナンスの難易度が決定されるのでしょう。
メンテナンスのグッズや方法、補綴部位で上部構造が技工士の思いと全く違った形態になるかも知れません、衛生士さんとコミュニケーションできるスキルを持って積極的に討論しましょう。

そこで雑誌社にもお願いしたいことがあります、衛生士さんから見た補綴物の評価やメンテナンスから考える理想的な形態について特集してしていただければ嬉しく思います。
医院とラボの距離を縮めるには、現場の声を我々技工士に伝えていただくことが重要で、その伝道師(by Waka)を発掘していただきたいものです。


1ヵ月後、口腔内画像と衛生士さんから要望が達成されなかった頬側にイエローカードが・・・
容易にプラークの存在を確認できそうな舌側のメタルの幅には合格点をいただきました。
今後、注意するように伝えました。陳謝
インプラントの維持安定に欠かせないメンテナンス時に、上部構造のフォームと清掃性の関連性がクローズアップされ当方にフィードバックされることでしょう。
近藤先生・衛生士の皆さんに感謝   2007.11.24
 
      
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