UCLA
Dentistry Center 訪問記 その2 2007.6.4 |
Nobel Biocare Word Conference
2007 in Las Vegas が無事終わり5月24日の夜に Los Angeles のBest Western Hollywood Hills Hotel に到着。 5月25日は、国際デンタルアカデミーで元同僚だった岡部氏に会うためTAXIでUCLAに向かう事にした。しかし、考えが甘かった。 HOTELから直線で北西方向に7〜8kmの距離でTAXIでしたら10分くらいで到着すると予想していたが、乗車するとFree Wayに乗り20分ほど北上、その後Uターンするように南西方向に進路変更した。 山岳地帯を通過するあたりで、運転手の魂胆に気付きました。 おもむろに地図を出して確認してみると405号線を南下して距離稼ぎしているようです、確認しようにも英語が話せなく、例え言っても「渋滞回避のためだ」で済まされそうで黙ってチップも払わず早々に下車しました。 よくよく考えてみると、昨日も空港からHOTELまでFree Wayの方が早いと言って乗ったのも疑ってしまいます。 運転手に日本語の地図を出して目的地を告げるより、たどたどしくても言葉で言った方が良いようです、反省。 約束時間が10:30で30分前には UCLA DENTAL CLINIC 付近に到着しました、そこからも ”とっさの英会話” 不足に悩まされ岡部さんに会えるまで4人(インフォメーションや職員)の方に尋ねてようやく約束の場に辿り着きました。 TAXIを下車して20分間ほど右往左往した挙句、下車したビルの隣が UCLA のDentistry Center でした。 建物内では携帯電話が通じず建物の外に出ないと連絡できません、どのように電波を遮っているのでしょうか? さすが高度な医療を施す最先端の施設としてキッチリと電磁波対策しているのだろうと感心しました。 昨年10月に保母先生を偲ぶ会にも、わざわざ遠くアメリカから出席されており、8年前に渡米されてから3度目の対面でしたが、遠くからでもシルエットで直ぐに岡部氏と判断がつきました。 まず3FのUCLA SCHOOL of Dentistryに通され、通常は案内をしないのですが特別扱いですと案内していただき、とても感謝しております。 州立でもありアメリカの懐の大きさなのか、人種と国境を超えたエリート集団に発展性と多様性に羨ましさを感じました。 大国の余裕がこのようなところに表れているのでしょうか。 Dr. John Beumer氏も自ら教室を回れ、生徒に指導されているようでした。 岡部氏は Laboratory Director の肩書きがありLabo部門の最高責任者で、彼自身がUCLAで開講した1年制度 UCLA Advanced Prosthodontics Laboratory Training Programの主任講師もされています。 生徒は現在14名が在籍し臨床を通して卒後教育に励んでいるそうです。 受験生も多く定員を増やしたいがスペースが限られており、消防法の規制がネックで困難だと言っていました。 Implant Prosthetics & Maxillofacial Prosthetics には3つのLaboratoryがあり、まず Fix と Removableに分かれていた。 Fix が Crown 、Bridge、Implants、Ceramicワークがメインで、模型製作から患者のシェード テイキングそして、最終補綴物の仕上げまで、流れ作業ではなく、1つの模型に対して1人の技工士が作業を行い、総合的な勉強及び学生指導を行っていた。 Removableは、レジン補綴とシリコン(顎顔面補綴)がメインですが、少量のメタル作業も行うそうです。 例えば3〜3がPFMで臼歯部にリムーバブルデンチャーで補綴を仮定すると、メタル部門からレジン部門へと引渡されそれぞれのスペシャリストが最高の補綴物に仕上がるようになっているのでしょう。 しかし、Training Programの生徒に関しては全て生徒自身が作りあげるようです。 私のように全てを自身で係わりたいと考えるから、中途半端な技工物になってしまうのでしょうね。 Aesthetic部門を案内していただき、Dr.Ed McLaren の元で学んでいる日本人技工士学生の方に、現在製作中のall zirconia implant Bridge を見せていただきました。 実際のアバットメント上での作業ではなくアバットメント状態の口腔内を印象し石膏模型上で作業していました。 癒着したものはなるべく外さないというコンセプトで、予めアバットメント上でzirconia corping 作っておき、模型に戻して作業を進めているのではと想像しました。 次にMaxillofacial Prosthetics のレジン部門に案内していただきました。 入り口横にTOMOMI(馬場友美)さんという在籍12年の日本人技工士さんがいて、エピテーゼについて熱く製作過程を解説していただきました。 欠損部分の印象を採り、画像などを参考にパラフィンワックスで詳細に再現して義歯作成と同様にフラスコに埋入し患者さんの肌の色に合わせたシリコンを注入するそうです。 硬化後スティンしその上からコーティングして完了で、義眼は既製品があり大きさや目の色、眼球の球面のカーブの違いなど、数十種類あるそうです。 ここもインプラントを埋入してバーアタッチメントなどでエピテーゼを装着するように作業していました。 突然の訪問にも嫌な顔見せず淡々と説明してくださった彼女の優しさが特殊な部門での患者さんへの心の配慮が伺われるようでした。 入り口付近で彼女の熱い解説で、他に目を向ける余裕すらありませんでした、部屋の大きさや人数・設備等全く判りません。。 日本ではお目にかかることが無いエピテーゼが、ごく普通に存在しているアメリカの医療現状と社会復帰に拘る強い意識を感じました。 |
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