ADTCでの講義内容 その1                              2007.6.7

去る2007年5月25日にロサンゼルスの古賀エンタープライズ経営の卒後教育機関 A.D.T.C で行った講演内容のスライドと少々の説明を掲載いたします。
当日は3連休の初日で、フリウエーが渋滞し2時間半遅れで現地に到着、法月氏と二人で正味1時間20分余りの講義時間しかなく全てを伝えることが出来ませんでした。
そのため終了後に受講者より内容をサイトにアップして欲しいとの要望があり、詳しい説明がないとスライドとスライドが繋がらないようですが、掲載いたします。
日本の方には申し訳ありません、充実した内容ではありませんがご要望があればノート(説明)部分も・・・

歯牙支持組織の診査から診断まで学習し、健康な歯周組織から各病態のステージを知ることで、生体と模型のギャップが埋められればと思い、副題の“生体と模型のギャップは知識で埋める”としました

  花を長く咲かし続けるには多くの要素を考慮しなければなりません。日照から気温・病虫害や土壌・水遣りとこの花に適する環境の、たった一つの知識が欠けるだけで一瞬にして台無しにしてしまうのです。
6ヵ月後の画像です、育て方の知識と適切な管理なくしてここまで咲き続けることはできないでしょう。人も花も永く美しく生きたいと言うのが願いです

  本題に戻って、模型とは口腔をモノラルなものに再現したもので、そして歯肉や粘膜・歯牙表面の一瞬を模倣しているに過ぎないのです。
模型から この画像は想像はできません。しかしこの画像からでも内部に存在する問題点は外見からも見えません。

  模型・口腔内画像からは、症状がここまで進行しているとは想像がつきません、しかしこのようなことも現実
歯周治療の流れの中で補綴・メンテナンスに至るまでの過程を図式したものです。この流れを見て、現在の歯科技工士が係わる部分はどこでしょうか?

  技工士が治療計画から参加するには、前段階の診査・診断の知識が無くては治療計画を建てるチームに加わることができないのです。
我々が目にする模型と口腔内の歯肉の表情を見比べ、生体に現れる特徴を模型上で名称を確認してみましょう

  基本である内部組織の名称と、そのはたらきを学習しましょう
生物学的幅径(Biologic Width)をお聞きになったことがありますか?
この言葉の意義は(”生体の恒常性を維持するための生体防御構成部”)と定義されています。
  犬歯部などは歯肉の退縮をきたしています。 もしこの犬歯に問題が起こった時は、犬歯部歯頚部の角化歯肉の幅・歯肉の厚みも少なく、ポケットが深くなると急激に歯肉の退縮を起こすリスクが非常に高い部分です。
模型からどんな情報を収得できるのか、逆にどんな情報が収得できないのか分類してみました。

  模型では見えない歯周診査項目は5つもあります、歯肉の色は診査項目にはありません。
ATDCでの講義内容 その2へつづく 

 
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