きょうの臨床
 
加熱重合の二次石膏にシリコンパテを使ってみた結果            2008.8.9
 



以前より実験したかった上記表題の結果をご報告します。
イボカップでは後の研磨を楽にするため二次石膏の代わりにシリコンでコーティングすることを以前は推奨していました。現在は解かりませんし販売もしていないようです。
研修でも使って作業を進めていましたが、実際の臨床に使えるのか疑問を持っていました。
今回少々失敗しても大きな痛手にならない即時荷重用テンポラリーデンチャーで実験してみました。


実際白水貿易で販売されていたシリコンはインジェクションでハードタイプでした、現在ではインプラントなどのハードタイプで代用できるとは思います。しかし、気泡の混入も考えられ今回はパテタイプを採用しました。
歯肉形成後シリコンでオーバーインプしすかさずアンダーカットを付与しました。この段階でミスを犯しています(スプールの付け忘れ)。シリコン硬化する前に圧力釜に入れ硬化を待ちます。
その後アンダーカットをナイフで追加し二次石膏を流しました。
流ろー後通法通り重合、シリコン部は分離材は塗布しませんでした。


開輪してみると当然石膏の付着もなく分離効果抜群でした、また人工歯にレジンがオーバーフローすることなく完璧な重合でした。しかし重合面を精査してみると腑に落ちない部分がありました、拡大してみると45 56の歯間部にレジンが注入されていないのです。原因を丸一日考えてみたところ、その未注入のワックス部に気泡が存在していて、圧力釜に入れたことでシリコンが気泡を押しつぶし食い込んでいったのではないかと推測しました。確信はありませんが・・・次回も小さな症例から応用していくつもりです。


研磨後内部にあるピンを抜き、ドリルで穴を貫通させマルチシリンダーの入る大きさに穴を広げて終了。今回のイミディエートローディングは5本のみの予定。
 
 
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