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このような原因も考えられないかな! 2010.6.12 |
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内面に付着したパターンクリーナーに注意を奪われ、外面に塗ったものを放置して埋没操作を始めてしまう。このような場合オーバーハング(赤い矢印部分)にパターンクリーナー等で希釈された埋没材が溜まり、その部分にバリが発生することも考えられます。 自分も経験しています。 またランナーバーについてもオーバーハング部があれば、そこにも発生の可能性があります。 ” 初夏さん” これも念頭において作業してみてください。 |
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手練りの重要性 2010.6.19 |
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皆さんが攪拌器より手練りの重要性を説いていらっしゃるので、当方のMultivacのミキシングボールを観察してみたところ、以下のような結論に達しました。 いつものように独断と偏見での結果なので、あくまで参考くらいにとどめてください・・・。 上記図説のような各々の数値から、赤い空隙の体積を計算してみました。 底の面積は 3.4×3.4×3.14=36.298平方cm 羽の面積は 3.25×3.25×3.14=33.166平方cm 底に溜まる埋没材の量 36.298×0.2=7.2596立方cm 側面に溜まる埋没材の量 (36.298−33.166)×1.8=5.637立方cm 7.2596立方cm +5.637立方cm=12.897立方cm このような計算式でも結果は同じ (36.298×2.0)−(33.166×1.8)=12.897 錬和埋没材の比重が1.0とすると約13g錬和されていないことになる、 但し側面に付着しているものは、重力と遠心力の関係で 上下しているとは思われますが・・・ もし比重が1.5くらいだと約20g近い量が攪拌されていないと推測される。 |
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「インプラント上部構造研究会」からの呼びかけ 2010.7.18 |
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会員各位へ インプラント上部構造研究会 梅雨も明け、暑い日々を迎えて会員の皆様いかがお過ごしでしょうか。 夏は屋外で活動するときは勿論、室内の作業でもこまめに水分を摂り脱水症状に注意しましょう。 さて次回の定例会も開催まで二週間ほどになりました。 そこで開催情報と演者からの抄録をお知らせいたします。 |
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日時 平成22年7月31日 (土曜日) 午後6時から 場所 ノーベル・バイオケア社 品川新研修室 東京都港区港南 2-16-1 品川イーストワンタワー 16階 (解りずらいのでご確認を) 演者 大山 儀三 先生 演題 「マウントの極意(誤差の解明と解消法)」 下記に抄録を掲載しました。 参加費 会員従業員1,000円 会員外5,000円 連絡先 Tel&Fax042−637−8791 Email :tanabepf@gmail.com 090−3907-8591 田辺久憲まで 当日は演者の希望により、服装は 「ノーネクタイ」 で行いたいと思います。 (カジュアルではありません) |
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抄録 --------------------------------------- マウントの極意(誤差の解明と解消法) 現在の高度な医療ほど補綴物の製作は 間接法に頼らざるをえない。 しかし、その一方で間接法は材料の寸法変化を避けることができず、 エラーの発生や生体との乖離が、補綴物全体の精度を低下させているようである。 そのため技工士の意図した咬合接触関係が試適時に調整され、 多くの場合チェアサイドで削合された結果の咬合面形態となっているようである。 もしラボサイドで作られた形態が口腔内装着まで維持されるように、 何らかの補正を講じて間 接法のデメリットを克服できれば、その特徴を生かしたハイクオリティーな修復が 可能と なるのではないだろうか。 そこで高い精度を求めるには不可欠な基礎的な研究論文を振り返ってみたところ、 上記の問題をテーマに材料側の因子や生体側の因子を考察した論文を 多く見いだすことができた。 ただそれらには実験結果での誤差の数値が明示されているものの、 解決策は現実的でない手法しか紹介されていなかった。 今回、咬合にシビアな「上部構造研究会」の講演ということもあり、 補綴物製作過程で最も狂いが生じやすい“下顎マウント”にテーマを絞って、 2時間みっちりと学習する予定を組んでいます。 まず、基礎的な論文を基に間接法による材料の寸法変化を数値で示し、 さらに生体から派生する歪みの因子を論理的に解説する。 その上で従来からの模型調整法をさらに発展させた 「マウント前・後の調整法と完成寸前調整法」を修復様式別に示したい。 この手法は基礎研究の論文を踏まえ、さらに自身が製作した補綴物が 口腔内で調整される苦い経験を基に確立したもので、 インプラント補綴に限定することなく全症例に応用でき明日から の臨床に即実践できるものと確信している。 --------------------------------------- 今回は一つのテーマに絞ることができましたので、前回よりさらに踏み込んだ内容を お伝えしたいと思っております。 大山 儀三 |
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「インプラント上部構造研究会」の講演無事終了 2010.7.31 |
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昨日、無事上記講演会が終了いたしました。 帰路には浴衣姿の女性を見て、当日は隅田川の花火大会が 開催されていたことを知りました。 にも拘らず、お近くにお住まいの方も出席されていました、 じじいの話しより花火の方がよほど気晴らしになると思いますが・・・ また 、蒸し暑い土曜日夕方にも係わらず、ご出席いただきました方々に感謝申し上げます。 ところで、”超ぷち”に斎木先生(日本歯科技工学会会長)から懇親会で アドバイスを頂いたと書きましたので、それを昨日の講演内容に追加させていただきます。 なお、このマウントや咬合器に関しての論文は、先生の書庫には 全て揃っているようで、私の説明の不備を指摘されるほど、 各論文を熟知されていました。 咬合論や咬合器にも勿論精通されているのは周知の事実で、 日本のナソロジーのパイオニアだと思っています。 今でもバリバリの現役で遥か前方を走っておられ、離されるばかりです。 |
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さて、ご指摘の箇所は下記スライドの実験結果で、 被験者Aと被験者Bの数値の差は、何が原因で両者の間に違いが生じていたのか? というものでした。 私は論文は読んではいましたが、充分理解していなかったのです。 その差とは、 「咬頭傾斜角が被験者Aが38度、被験者Bが22度で、 咬頭傾斜の急な歯ほど上下顎模型歯列間の寸法変化が大きくなることが解った。」 と論文に記載してありました。 感謝、感謝です -----追加----- 次に、 赤線より上方は非機能時の印象採得で、下方は咬合圧がかかった状態、 つまり機能時の印象採得と解釈してもよいと思います。 したがって、(上方の数値)ー(下方の数値)=”残存歯の挙動”といっても 差し支えないのでは、ないだろうか。 また、下方の数値の主な原因は、材料の寸法変化と捉えることはできないだろうか? 出席された方々はお考えください。 以上、斎木先生からの補足と私の言い忘れた部分の追加です。 ストーリーから外れると、年寄りのため迷子になってしまいます、 他にも何点かありました、申し訳ありません。 みなさん、有難うございました、また何処かでお会いできる日を 楽しみにしております。 |
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