きょうの臨床
 
教えて〜〜人工歯に歯冠色硬質レジンを追加するには・・・        2008.5.30
 

既存の人工歯では満足できなく、と言っても色調や形態ではなく唇舌の厚さ不足で前歯舌側の位置が決定され、希望の位置に排列できないことが不満であった。
今回その対応策で舌面に歯冠色硬質レジンの追加を試みようと考えました。
人工歯表面をブラストしセラレジンボンドを塗布し、簡単な実験をしてみました。
その結果、接着力もありそうで築成した箇所を、たがねで剥離しようとしても簡単には剥がれなかった。また研磨後に追加した部分を拡大鏡で見ても境が認められなく、非常に良い感触を得た。ただし、長期観察してみないと本当の接着耐久性は未知数である。

そこで、もしサイト訪問者で以前より使い続けて、臨床的な評価をお持ちの方がいらしたらお教え願います。
リペアなどに使うのとは少し意味合いが違い、完成物として提供するものに使うのであるから責任は重大であると考えますので・・・。
よろしくお願い致します。
 
硬質レジン追加築成完了                       .6.1
 

左右犬歯舌面に硬質レジンを築成しました、切歯も考えましたがインプラント体から離れているためオーバージェットを0.5mmほど与えたので実施しませんでした。
途中で患者さんの希望により前歯・臼歯を一番大きいものに変更となりました、また排列の変更もありメタルデザインと人工歯の位置がずれてしまった、恥ずかしい。


研磨すると人工歯との境が解からないくらいになり、とても良い感触でした。ただし接着強度は現時点では判断できませんし、情報では経年的に築成した部分の艶がなくなり、境がはっきりするそうです。お決まりの・・・
皆さんアドバイス有難うございました。


45番のボディ中央から咬合面側にエナメルを追加築成してあります。
尚、今日からデータベースに記録しておき、問題発生の有無をチェックするようにしておきます。
多くの人工歯は舌面まで硬質レジンになっていないので、ガイドを長期に与えたいときは積極的に築成しようと思います。また総義歯などでリマウント後フルバランスに及ばない咬頭を盛り足すことが出来そうで、次回の症例から実施してみます。
今まで不満に感じていた舌面や機能的な人工歯をカスタマイズでき臨床の幅が大きく広がります、嬉しい〜。
 
 
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